石川県立能登高等学校

探究の窓

2022/09/273年生 クジラをイメージさせる商品の開発

3年生(地域産業科)は「課題研究」と「総合的な探究の時間(総探)」を一体化して週4コマを使い、「6次産業化」を学年テーマとして、
「この地域をより良くするために私たちにできることはなにか?」
を1年かけてじっくりと取り組んでいます。

いくつかあるチームの中に

「クジラの町能登町をまずは町の人たちに再認識してもらう」ことを地域の課題(Needs)として捉えて、
その課題解決の手段として自分たちのやりたいこと(Will)である

・能登の特産品を活かした、クジラをイメージした商品開発
・開発した商品をカフェで販売する

に取り組んでいる生徒たちがいます。

6月までに使いたい食材の調達や開発した商品の販売場所となるカフェを見つけることができた生徒たち。
7月に入ると商品開発が始まりました。
鮮やかな青さを表現するために調達した「バタフライピー」と「ブルーベリー」を使って、クジラと海をイメージした青いジュースをどんなふうにカタチにするか。生徒たちは能登町産ブルーベリーの活用方法でご相談したひらみゆき農園さまからいただいたアイデアや、インターネットで調べたバタフライピーティーの使い方などを参考して、ジュースの具体的なイメージを検討しました。


ブルーベリー酢(紫)にサイダーを注ぎ、さらにバタフライピーティー(青)を注ぐ。
その上にアイスやゼリー、生クリームをのせて、クジラのしっぽの形をしたクッキーを刺す。
クジラと海を連想させる青いジュースにアイスとクッキーで形作ったクジラが浮かぶ。そんな商品企画です。
商品イメージが固まったのでさっそく試作品づくりに挑戦しました。


バタフライピーにお湯を注いで蒸らすと、鮮やかな青色のハーブティーになりました。


能登の夏の青空にも負けない鮮やかな青です。


グラスにブルーベリー酢、サイダー、バタフライピーティーを注ぐと、フランス国旗のようなきれいなジュースができました。
ですが注ぎ方が雑だと色がきれいに分かれず、生徒たちは何度も注ぎ方を試して研究していました。


そしてジュースの上にはアイスクリームを浮かべました。
そっと上手にアイスを乗せないとジュースがかき混ぜられて色も混じってしまうので、実際に販売するには練習が必要になると試作してみてわかりました。


クジラのしっぽはクッキーではなくクラッカーで表現することにしました。
能登高校の地域産業科農業コースの生徒は授業で習ったお菓子作りの経験を活かして、小麦粉などの材料から手際よく生地を作り、型押ししていきます。

しかし塩の配合量と焼き加減の調整がなかなか難しく、かなりの時間をかけて試行錯誤していました。


こんがりと焼きあがったクジラのしっぽ型のクラッカー。調理室内には香ばしいニオイが漂います。


当初のアイデアではアイスクリームの上に青いゼリーを乗せてよりクジラっぽさを出そうとしていましたが、販売時の作業の手間等を考えて、浮かべるのはアイスだけにしました。それでも充分に「映える」商品になりました。


もちろんおいしくなければダメで、生徒たちもチームのみんなで味を確かめました。


Doya Coffeeのオーナーさんにも味見してもらいました。
どんな評価をもらうかドキドキしていた生徒たちですが
「おいしい!ジュースの味もいいし、アイスを乗せて甘さがあるのもすごくいい!」
とお褒めの言葉をいただけてひと安心。
お店の方からGoサインをいただき、店頭販売に向けてさらに準備を進めていくことになりました。

本番の店頭販売が楽しみです。